今月のニュース バックナンバー
令和5年1月号
職員だより
文部科学省 総合教育政策局 男女共同参画共生社会学習・安全課
「教職員のための学校安全e-ラーニング」教材の改訂について
「第3次学校安全の推進に関する計画」(令和4年3月25日に閣議決定)を踏まえ、令和4年12月に学校安全のe-ラーニング教材を改訂しました。
本教材は、キャリアステージ別に学校安全に関して習得しておくべき事項を学ぶことができます。教職員を目指す学生等を対象とした基礎研修(3コース)、初任者等向け研修、中堅教職員向け研修、管理職向け研修の6種類があり、短時間で学習することができます。また、「小テスト」に合格すると「修了証」が発行されます。
第3次計画において、学校安全に関する教職員の研修の充実や教員養成段階での学校安全の学修の充実について述べられています。本教材を教員研修や大学の学校安全の講義等でぜひご活用ください。
「令和4年度全国学校保健・安全研究大会」レポート
令和4年11月10日(木)、11日(金)の2日間、岩手県盛岡市の盛岡市民文化ホールといわて県民情報交流センター(アイーナ)を会場に、参集とオンライン配信のハイブリッド開催で、「生涯を通じて、心豊かにたくましく生きる力を育む健康教育の推進~多様化する健康課題の解決に向けて主体的に取り組む子供の育成~」を主題に掲げ、「全国学校保健・安全研究大会」が開催されました。
11月10日(木)は、学校保健及び学校安全の普及と向上に尽力し多大な成果をあげた個人、学校及び団体に対する文部科学大臣表彰の表彰式が行われました。学校安全の分野では、個人部門2名と学校部門16校が学校安全表彰を受賞し、29団体が学校安全ボランティア奨励賞を受賞されました。
受賞者については、下記リンクからご参照ください。
11日(金)は、課題別研究協議会が行われました。学校安全に関する課題は、第8課題~第9課題で、各課題のテーマ、講師、指導助言者、研究発表者の方々は下記のとおりとなります。
第8課題「学校事故防止対策」
○ | 講師 | ||
東京工業大学工学院機械系 | 教授 | 西田 佳史氏 | |
○ | 指導助言者 | ||
東京都府中市立府中第二中学校 | 校長 | 髙汐 康浩氏 | |
○ | 研究発表者 | ||
独立行政法人日本スポーツ振興センター学校安全部安全支援課 | 課長 | 田中 文人氏 | |
群馬県立藤岡中央高等学校 | 教頭 | 新井 康司氏 | |
香川県善通寺市立西部小学校 | 教諭 | 津谷 遼平氏 |
第9課題「教科等における安全教育」
○ | 講師 | ||
大阪大学大学院人間科学研究科 | 准教授 | 中井 宏氏 | |
○ | 指導助言者 | ||
徳島県立みなと高等学園 | 教頭 | 喜多 泰信氏 | |
○ | 研究発表者 | ||
山形県中山町立中山中学校 | 教諭 | 菅原 和宏氏 | |
大分県立臼杵支援学校 | 教諭 | 北山 昌之氏 | |
岩手県花巻市立宮野目小学校 | 副校長 | 野寺 悟氏 | |
岩手県花巻市立宮野目中学校 | 教諭 | 佐々木 茉里氏 |
第10課題「関係機関等との連携による安全の体制整備」
○ | 講師 | ||
東北大学災害科学国際研究所 | 教授 | 佐藤 健氏 | |
○ | 指導助言者 | ||
岡山県教育委員会岡山教育事務所 | 総括参事(生涯学習課長) | 木下 史子氏 | |
○ | 研究発表者 | ||
宮城県石巻市立河北中学校 | 教頭 | 小野寺 淳一氏 | |
福島県立郡山北工業高等学校 | 教諭 | 大森 史仁氏 | |
岩手県八幡平市立柏台小学校 | 副校長 | 佐々木 寿子氏 |
第8課題では、日本スポーツ振興センターの災害給付データ等を活用した傷害予防や、死亡事故を教訓とした事故防止対策の取組、小学校の保健領域と学級活動を関連させて傷害予防に取り組んだ授業実践などの発表がありました。第9課題では、安全教育の目標の立て方や効果の測り方等安全教育の考え方や具体的な教育手法、地域等と連携し発達の段階に応じた安全教育の授業実践等の発表がありました。第10課題では、学校・家庭・地域が連携した効果的な安全の体制整備や防災教育、地域と連携したセーフティープロモーションスクール(SPS)認証校※の実践内容、自動車学校と連携した交通安全の取組などの発表がありました。各課題では、学校安全の充実を図っていくためにはどのようにしていけばよいか活発な研究協議が行われました。全国学校保健・安全研究大会で学んだことが、各地域や各学校で実践され学校安全の充実につながっていってほしいと思います。
※大阪教育大学学校安全推進センターに設けられた日本セーフティープロモーションスクール協議会が、7つの指標(組織、方略、計画、実践、評価、改善、共有)に基づいて、学校独自の学校安全の推進を目的とした中期目標・中期計画を明確に設定し、その目標と計画を達成するための組織の整備とS-PDCAサイクルに基づく実践と協働、さらに分析による客観的な根拠に基づいた評価の共有が継続されていると認定された学校を認証する制度。