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令和4年9月号

職員だより

文部科学省 総合教育政策局 男女共同参画共生社会学習・安全課

「防災の日」 防災意識を高める機会に‼

 9月1日は、「防災の日」です。「防災の日」は、大正12年9月1日に発生した関東大震災にちなんだもので、昭和35年6月に、内閣の閣議了解により創設されました。来年で、関東大震災から100年を迎えます。「防災の日」及び「防災週間」(8月30日~9月5日)では、全国各地で、防災訓練や防災功労者の表彰、防災に関するイベントが実施されますが、各学校でも、この期間中に避難訓練や防災に関する学習等が行われることと思います。

 令和4年3月25日に閣議決定された「第3次学校安全の推進に関する計画」では、学校安全の推進の具体的な施策の一つとして、「学校安全を意識化する機会の設定の推進」を掲げています。具体的には、学校安全の意識を高めるための活動として、例えば、毎月の学校における「学校安全の日」の設定や、国民安全の日(7月1日)、防災の日(9月1日)や防災週間など安全に関連する広報・啓発の機会を捉えて、教職員や地域とともに学校安全の推進を意識化する取組を推進するというものです。

 意識化する取組として、それぞれの地域で発生した災害を振り返り、防災意識を高める機会とするのも大切です。その際、地域に自然災害の伝承碑があれば、それを取り上げるのもいいでしょう。身近なところにある自然災害伝承碑から教訓や先人の思い等を学ぶことで、災害を自分事として捉え防災意識を高めることにもつながります。国土地理院では、自然災害伝承碑をデータベース化し、「地理院地図」等で誰でも簡単に調べることができます。

 参考までに「地理院地図」で、文部科学省付近の自然災害伝承碑を調べると、関東大震災に関わる右の写真の伝承碑が出てきます。「地理院地図」の概要には、伝承碑に関する情報として下記の内容が記載されています。写真の右の木々の間から見えるれんが造りの建物は、文部科学省の旧館です。直ぐ近くに伝承碑があっても知らない職員も多くいます。「防災の日」「防災週間」の機会に、学校や家庭で、先人が後世の私たちに遺してくれた教訓や思いに触れるとともに、避難場所の確認や災害時の連絡方法、非常持ち出し品の点検など具体的な災害への備えの確認の機会にしていただければと思います。

 碑名:工部大学校阯碑  災害名:関東大震災  建立年:1939年
 伝承内容

大正12年(1923)9月1日の関東大震災は死者10万人、全壊・全焼30万棟を超える日本史上最大の自然災害であった。この地にあった過去に工部大学校として使われた建物も倒壊し、復興事業で文部省や会計検査院などが建てられた。碑は倒壊した建物のレンガなどで作られている。