今月のニュース バックナンバー

令和元年10月号

職員だより

文部科学省 総合教育政策局 男女共同参画共生社会学習・安全課

令和元年度 「学校安全指導者養成研修」 レポート

  9月9日(月)~13日(金)の5日間、茨城県つくば市にある独立行政法人教職員支援機構(通称:NITS)において、「学校安全指導者養成研修」が行われました。

  本研修は、各学校・地域において児童生徒等の安全確保が図られるよう、学校における三領域(生活安全・交通安全・災害安全)に関し、必要な知識等を習得させ、各地域において本研修の内容を踏まえて研修会の講師等としての活動や各学校への指導・助言等を行うことのできる指導者の養成を目的に毎年実施しています。

  本年度行われた研修の内容は、以下のとおりです。

  1. 講義・協議
     「学校安全の現状と課題」
     「学校における防犯対策の在り方について」(警察庁)
     「学校安全教育を推進するリーダーとして」
  2. 講義
     「学校安全の基礎」
     「学校事故対応に関する指針について」 
     「災害安全危機管理体制の現状と課題」
     「科学的知見を生かした学校防災の在り方について」
     「安全教育のカリキュラム・マネジメント」
  3. 講義・演習
     「関係機関と連携した災害時における対応の在り方」(気象庁)
  4. 講義・演習・協議
     「生活安全」「交通安全」「災害安全」の現状と課題、発達の段階に応じた効果的な教育と組織活動について
  5. 講演
     「学校事故事例報告」(不審者対応・救命処置・災害発生時の対応)
  6. 演習・協議
     「学校の危機管理マニュアルの見直し」
     「学校の危機管理マニュアルの改善と研修企画の作成」

  平成29年3月に閣議決定された「第2次学校安全の推進に関する計画」において、児童生徒等の安全を脅かす事故等は、学校管理下のあらゆる場面で発生することが想定されることから、全ての学校及び教職員は、日頃から、事故等の未然防止や事故等発生時における対応に関して、組織的に取り組むことや、全ての学校において、自校の学校安全に係る取組を評価・検証し、学校安全計画及び危機管理マニュアルの改善を行うことなどを求めています。
  さらに、平成26年8月の豪雨災害、平成30年7月の豪雨災害など、激甚化している気象災害への対応がより一層求められています。

  これらを踏まえ、本年度の研修は、関係機関と連携した災害対応の在り方として、気象庁と連携した演習を行い、学校版タイムラインづくりを通して、台風・豪雨等の刻一刻と状況が変化する気象災害の対応の在り方を理解する演習を行いました。
  また、学校で起きた事故・事件の被害児童生徒の保護者の言葉に触れ、組織的な学校危機対応の重要性を感じ取った上で、警察庁と連携した学校における防犯対策の協議や、学校危機管理マニュアルの見直しの視点や改善の在り方について理解を深める演習・協議を行い、学校安全についての資質・能力の向上を図ることを目指しました。

  本研修の受講者の方々には、各地域で開催される研修会等において今回の成果を広めていただき、学校安全の取組の普及・推進に貢献していただくことを期待しています。

  なお、実際の研修の様子や、受講者の感想などは教職員支援機構のウエブサイト内の「今日の出来事」の中で紹介されておりますので、ぜひそちらも御覧ください。


  最後に、本研修にも使用しました「学校安全資料『生きる力』をはぐくむ学校での安全教育」がこの度東京書籍より販売を開始しましたのでお知らせいたします。